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8代中村宗哲 七宝繋蒔絵胴〆吸物椀 10客組




本作は、漆黒の素地に七宝繋(しっぽうつなぎ)文様を金蒔絵で施した一揃いの吸物椀です。七宝繋は、円形が連続して繋がる幾何学的な文様で、仏教における七つの宝を象徴するとともに、円(縁)が繋がる=人と人とのご縁や調和を意味するとされ、古くから縁起の良い意匠として用いられてきました。
椀の内側にはその七宝文の中心に、細やかな松竹梅の図柄を描いており、椀の外形は口縁部に段を設けた「胴〆(どうじめ)」の形で、口造りが高く、懐石道具のなかでも格調高い一形式に属します。
製作は、京塗師・中村宗哲の八代目。宗哲家は江戸時代より表千家の道具製作を担ってきた名門で、歴代が襲名する名跡「宗哲」は、千家十職の塗師として知られています。八代は文政11年(1828)から明治17年(1884)にかけて活躍した人物で、伝統の継承を重んじながらも、精緻で端正な蒔絵表現に定評があります。
- 商品名:8代中村宗哲 七宝繋蒔絵胴〆吸物椀 10客組
- サイズ:直径11㎝ 高さ8.5㎝ 高さ(身)5.4㎝
- 価格:400,000円
2025-06-15 | Posted in items | Comments Closed