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雁蒔絵吸物椀 10客組

E696
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黒漆地に金蒔絵で雁の図を描いた吸物椀、十客組。外側は一切の装飾を排した黒塗、蓋を開けると内面に飛翔する二羽の雁と水面の波文様があらわれる構成となっています。

雁は古来より文様として親しまれてきた吉祥の鳥であり、秋の渡り鳥として歳時記に詠まれるほか、夫婦で行動し終生連れ添うことから、夫婦和合や家内安全の象徴ともされています。また「雁行(がんこう)」という言葉に見られるように、秩序正しい並びの姿は礼儀や調和の意味合いも持ち、慶事の席や節会の器物に好んで用いられました。

本作では、水辺に降り立とうとする二羽の姿が、静かでありながら余白を生かした構図によって印象的に表現されています。水面の波は控えめながらも繊細なすり金であしらわれ、黒地との対比の中で蒔絵の光沢が際立ちます。絵柄はすべての椀で統一されており、揃物としての端正さと清雅な趣を兼ね備えた作りです。

  • 商品名:雁蒔絵吸物椀 10客組
  • サイズ:直径13㎝ 高さ9㎝ 高さ(身)5.5㎝
  • 価格:400,000円
2025-06-15 | Posted in itemsComments Closed