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松竹梅蒔絵煮物椀 10客組

E715
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本作は、松竹梅の意匠を外側全面にあしらった黒塗煮物椀の十客組である。

外側には、松・竹・梅の三つの植物が、椀身から蓋にかけて一連の構図として連続的に描かれており、上下を合わせると大樹が伸びやかに立ち上がるような構成となっている。松は太い幹と大振りな葉を、竹はしなやかな節と葉を、梅は枝ぶりと花弁の丸みによってそれぞれ明確に描き分けられており、いずれも黒漆地にやや鈍い色調の金でまとめることで、落ち着いた印象に仕上げられている。

松竹梅はいずれも寒中に耐えて芽吹くことから、古くより吉祥の象徴とされており、とりわけ三種を組み合わせた意匠は「歳寒三友」として、祝儀の膳や正月の道具、婚礼調度などに好んで用いられてきた。本作もまた、正月や祝宴の席にふさわしい器として製作されたものであることがうかがえる。

蓋と身の接合部分をまたいで一連の意匠が連続するように配置されているため、合わせたときの視覚的な統一感が強く、卓上に整然と並べた際の美観にも優れる。

  • 商品名:松竹梅蒔絵煮物椀 10客組
  • サイズ:直径14.2㎝ 高さ9.5㎝ 高さ(身)6.8㎝
  • 価格:250,000円
2025-06-16 | Posted in itemsComments Closed