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鈴木表朔造 玄々斎好 喰初椀10客組






表派塗師・鈴木表朔による、玄々斎好写の喰初椀十客組。
黒塗の椀蓋を開けると、内側は朱漆地に金蒔絵で牡丹唐草文を描く。牡丹は「百花の王」と称され、古くから富貴・吉祥の象徴として蒔絵意匠に多用されてきた。
本作は、江戸後期の表千家七代家元・如心斎玄々(げんげん)斎宗左の好みに基づくもの。玄々斎は簡素の中に品格を宿す数々の道具好みを遺し、茶道具全般に大きな影響を与えた。
「喰初椀(くいぞめわん)」とは、茶事の懐石で用いられる祝儀的な器で、最初の膳(初膳)に供される一椀。婚礼、正月、慶事の席などでの使用を前提としており、内外の色彩や意匠に格調が求められる。表千家では特にこの玄々斎好の形式が古格として受け継がれている。
製作は、表派塗師・鈴木表朔。表派は木村表斎を祖とする京都の塗師系譜であり、喰初椀・喰籠・煙草盆などの茶道具を多く手がけてきた。表朔は表派中興の名工として、明治から昭和初期にかけて表千家の漆器を担った人物である。
- 商品名:鈴木表朔造 玄々斎好 喰初椀10客組
- サイズ:直径11㎝ 高さ10㎝ 高さ(身)6.8㎝
- 価格:300,000円
2025-06-13 | Posted in items | Comments Closed